健康情報
飲酒と睡眠の関係
「眠れないから寝る前にお酒を飲む」という人がいますが、寝酒は寝つきをよくする代わりに、すぐに目が覚めてしまいます。お酒を飲んでも、質のよい睡眠をとるためには、お酒を飲み終える時間等にコツがあります。
寝酒は睡眠の質を下げる
お酒を飲むと体温が上がり、その後一気に下がるので、眠くなります。寝酒は寝つきをよくしますが、夜中に目が覚めてしまい、その後なかなか眠りにつけないということが起こります。
これは、お酒を飲むと、アルコールが分解される過程でアセトアルデヒドという有毒物質に変わり、それが交感神経※を刺激して体温や心拍数を上げ、睡眠を妨げてしまうからです。
睡眠を妨げないようにお酒を飲むにはコツがあります。右記の点をおさえましょう。
※人は、起きているときは交感神経、寝ているときは副交感神経がそれぞれ優位になる。
飲酒で睡眠を妨げないための コツ
コツ 1 お酒は寝る3時間前までに飲み終える
寝酒はやめたほうがよいのですが、晩酌はかまいません。寝る3時間前までに飲み終えましょう。飲み終えて3時間ほどして、アセトアルデヒドが分解されるころに眠れば、睡眠が妨げられることはありません。
コツ2 お酒を飲んでも、うたた寝をしない
晩酌後にテレビなどを見てボーッとしていると、うたた寝をしがちで、いざ寝る時間に眠れなくなります。晩酌後に必ず予定を入れて、「やるべきこと(家事など)」 や「やりたいこと(趣味など)」を実行することが肝心です。
監修:遠藤 拓郎(スリープクリニック調布院長・慶應義塾大学特任教授)