健康情報
2型糖尿病発症の前段階でも
サルコペニアのリスクは2倍
サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少や筋力が低下することです。サルコペニアになると、日常生活の基本的な動作に影響し、介護が必要な状態となるリスクが高まるため、健康寿命をのばすためには予防が大切です。
これまで2 型糖尿病があるとサルコペニアになりやすいことが知られていましたが、順天堂大学による高齢者を対象とした調査(Bunkyo Health Study)で、男性では糖尿病になる前の予備群(前糖尿病群)といわれる段階でも、そのリスクが2 倍に高まることが明らかとなり、早い段階から生活習慣改善に取り組むことの重要性が示されました。
■ 耐糖能※とサルコペニアの有病率との関連(一部改変)
※耐糖能とは、血糖値が高くなったときに正常値に戻す能力
2 型糖尿病群では、正常耐糖能群と比べて、サルコペニアのリスク(オッズ比)が男性で約2.6倍、女性で約2.1倍、男性の前糖尿病群で約2.1倍高い。
Bunkyo Health Studyではサルコペニアと肥満を併発していると、認知症リスクが6 倍に高まることも報告されています。
健康的な食事や運動習慣により、肥満や糖尿病予防を心がけることが大切です。
順天堂大学プレスリリースより作成