健康情報
野菜・果物摂取量が多いと全死亡リスクが低い
野菜や果物の摂取は健康のために重要だといわれています。国立がん研究センターと横浜市立大学などで構成される研究グループが、野菜や果物を多く食べる人は少ない人に比べ、死亡リスクが低いという研究結果を発表しました。
研究グループは、全国11地域に住む40〜69歳の男女約9万5000人を対象に約20年間、追跡調査を実施しました。
調査結果から野菜・果物の1日当たりの摂取量を算出し、摂取量別に5つのグループに分け、摂取量が最も少ないグループを基準として、その他のグループにおける全死因および特定原因による死亡リスク(ハザード比※)を算出しました。その果、野菜摂取量が多いグループでは少ないグループに比べて全死亡リスクが約7~8%低くなりました。果物摂取量が多いグループでは少ないグループに比べて全死亡リスクが約8~9%低く、心臓や血管の病気での死亡リスクが約9%低いことがわかりました。
研究グループは、結果を分析し、野菜は1日300g以上、果物は1日140g以上摂取することが望ましいとの見解を示しています。
※ハザード比…時間当たりの死亡リスクの比。1を超えている場合は、その比率だけ比較対象よりもリスクが高いことを示している。
図1 野菜摂取量と死亡の関連(男女合算)
図2 果物摂取量と死亡の関連(男女合算)
『果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連について 多目的コホート研究(JPHC 研究)からの成果』(国立研究開発法人国立がん研究センター、横浜市立大学)より一部抜粋