健康情報
病気にならない食生活 相談室
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健診では、主にHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)や空腹時血糖で血糖値を調べます。これらの数値が高い人は、血液中の糖分が血管を傷つけ動脈硬化が進行しやすく、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中、認知症などの発症リスクが高い状態といえます。血糖値が高い人はもちろん、年々上昇している人も、早めに食生活を改善することが大切になります。
甘いお菓子やジュースを控えることは基本ですが、あわせておすすめなのが主食を「全粒穀物」にすることです。全粒穀物とは、玄米や全粒粉などの精白されていない穀物のことです。全粒穀物の健康効果は科学的にも実証されており、日々の摂取量が増えるにつれて、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中、がんのすべてにおいて死亡リスクが低下することがわかっています。とくに糖尿病による死亡リスクは、1日90gの全粒穀物の摂取で約半分にまで減少します。
最初は1日1食からでもよいので、主食に全粒穀物を取り入れてみましょう。
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監修:森 勇磨 産業医・内科医 MEDU株式会社 代表