けんぽだより

抗菌薬を正しく使いましょう

抗菌薬を服用すれば、かぜが早く治ると思っていませんか? 抗菌薬は細菌と闘う薬なので、かぜなどのウイルスが原因となる感染症には効果がなく、早く治ることもありません。抗菌薬の不適切な使用は、薬剤耐性(AMR:Antimicrobial Resistance)が起こる原因のひとつです。また、抗菌薬には副作用もあります。医療費を大切に使い、私たちの体を守るためにも抗菌薬を正しく使いましょう。

※抗生剤、抗生物質と呼ばれることもあります。

抗菌薬が効かない、薬剤耐性(AMR)が拡大しています

薬剤耐性とは、抗菌薬の使用により病原体が変化して、特定の種類の抗菌薬が効きにくくなる、または効かなくなることです。
近年、薬剤耐性をもつ細菌が世界中で増えてきて、感染症の予防や治療が困難になるケースが増えています。とくに、免疫力の弱い乳幼児や妊婦、高齢者、持病のある人は、感染症にかかると重症化しやすいため、耐性菌が広まって使える抗菌薬が減ってしまうと、命の危険が高まります。
私たちにとって、薬剤耐性の拡大防止は、非常に重要なことです。

 

薬剤耐性(AMR)の拡大を防ぐために

薬剤耐性の拡大を防ぐためには、まずは自分自身が細菌感染症にかからないように予防の意識をもつこと、それと同時に、私たちが抗菌薬を適切に使用することも重要です。
そもそも医薬品は、医師や薬剤師の指示どおり使用しないと十分な効果が期待できなくなります。とくに抗菌薬の場合、必要のない抗菌薬をのんだり、指示された服用方法を変更するなど不適切な使い方をすると、新たな耐性菌が出現するリスクが高まります。また、耐性菌は周囲の人々にも感染します。自分の健康はもちろん、薬剤耐性の拡大を防ぐために、抗菌薬は正しくのみましょう。

 

感染を予防するために、日ごろからできること

◦正しい手洗いの徹底やアルコール消毒をする
◦マスクの着用
◦外出後、帰宅後はうがいをする
◦生活や食事、休養などに配慮して、健康に気をつける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抗菌薬は正しくのみましょう

◦症状を医師に詳しく伝え、適切な処方をしてもらう
◦抗菌薬は医師の指示(処方せん)どおり最後までのみきる
◦とっておいて、後でのまない
◦他の人にあげたりもらったりしない
◦疑問は医師や薬剤師に相談する

 

 

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