健康情報
ジェネリック医薬品を処方してもらいましょう
10月から、先発医薬品を希望した場合は医療費に特別料金がプラスされます
後発医薬品との差額の4分の1相当を実費で支払う
医療機関で処方される薬には、大きく分け、先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。
先発医薬品とは、最初に開発・承認・販売された医薬品のことで、新薬とも呼ばれます。薬の開発には長い年月と膨大な費用がかかるため、医薬品自体や製造法に特許が与えられています。
一方、ジェネリック医薬品とは、先発医薬品の特許が終了したあとに製造される、同じ有効成分を含む後発医薬品です。先発医薬品と同等の効能・効果をもちながら、開発費用が少なくすむため、価格は先発医薬品の2~7割に抑えられています。サイズを小さくするなど、のみやすく工夫されているものも多くあります。
国では、医療費の抑制のため、ジェネリック医薬品の積極的な使用をすすめています。これをさらに強化するため、2024年10月1日から、医療上の必要性がないのに、患者が「後発医薬品ではなく先発医薬品(後発医薬品のある長期収載品)を使いたい」と希望した場合、先発医薬品と後発医薬品の差額の4分の1相当を患者が実費で支払うしくみ(選定療養)が導入され、患者の窓口負担がアップします。
具体的には
たとえば先発医薬品(長期収載品)が500円、後発医薬品が250円で、患者負担が3割の人の場合の自己負担は次のように50円アップします。
●9月まで…
先発医薬品150円(500円の3割)、後発医薬品75円(250円の3割)
●10月から…
先発医薬品200円([後発医薬品との差額250円×4分の1+消費税=68.75円]+[500円から選定療養部分を引いた437.5円×3割=131.25円])
なお、医療上の必要があって先発医薬品を使う場合、後発医薬品の提供が困難な場合にはこのしくみは適用されません。
市販の薬で対応できる場合はセルフメディケーションで
現在、国では医療機関を受診せずに市販の薬などを使って治す「セルフメディケーション」を推進しています。市販の薬をOTC医薬品といい、そのうち、医師の処方が必要だった薬を市販用に転用したものをスイッチOTC医薬品といいます。もともとは医師が処方していた薬なので高い効果が期待できます。軽微な症状なら、まずはこのような薬を使って症状を改善するのも1つの方法です。ただし、市販の薬で改善しない場合は早めに受診しましょう。