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飲酒に関する初の指針
「健康に配慮した飲酒に関する
ガイドライン」が発表されました

少ない飲酒量でも発症リスクが上昇する病気も

厚生労働省は、健康と飲酒に関するガイドラインを初めて公表しました。これまで少量の飲酒であれば、健康に影響しないとされていましたが、少しの飲酒でも男女の高血圧、男性の胃がん、食道がん、女性の脳卒中(出血性)の発症リスクを上昇させることが明らかとなりました。
ガイドラインでは、飲酒によるからだへの影響について、「年齢」「性別」「体質」によって異なることを紹介しています。
 
年齢については、高齢者は若いころよりも酔いやすく、10~20代は脳の発達に影響し、脳の機能の低下を招くとしています。
また性別では、女性は女性ホルモンの一種、エストロゲンの作用などで、男性よりもアルコールの影響を受けやすいとしています。
体質では、アルコールの分解酵素の働きの強さには個人差が大きく、日本人の約4割がアルコール分解酵素の働きが低いとしています。

疾病別の発症リスクが上昇する飲酒量

1週間の純アルコール量(1日の目安)
男性 女性
脳卒中(出血性) 150g(20g) 0g<
高血圧 0g< 0g<
胃がん 0g< 150g(20g)
大腸がん 150g(20g) 150g(20g)
肝臓がん 450g(60g) 150g(20g)
乳がん 100g(14g)

●純アルコール量20gの目安
ビール(5%)500mL、日本酒180mL、ワイン200mL、チューハイ(7%)350mL

健康日本21(第三次)では、「生活習慣病のリスクを高める量(1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上)を飲酒している者の減少」を目標としています。
ただし、ここで示している飲酒量は、個人許容量を示したものではありません。飲酒の影響を受けやすい人は、より少ない量にすることが望まれます。

ガイドラインでは、健康に配慮した飲酒について、「自分の飲酒状況などを把握する」「あらかじめ量を決めて飲酒する」「飲酒前または飲酒中に食事をとる」「飲酒の合間に水(または炭酸水)を飲む」「1週間のうち、飲酒をしない日を設ける」ことなどを紹介しています。

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